液体用と固体用の包装フィルムに関する相違点

液体用と固体用の包装フィルムに関する相違点

包装フィルムはあらゆる商品に利用されていますが、その役割は液体用と固体用で多少の違いがあります。固体の場合は内容物の保護や鮮度の保存、固定などが主な役割になるでしょう。しっかり包装することで輸送時のダメージを防ぎ、消費者の元まで安全に届けることができます。一方で液体の包装フィルムでは、さらに大きな役割が求められます。内容物の重点に合わせて液漏れを防ぎ、強度を高めなければいけません。輸送時に穴が開けば液漏れが発生しますし、漏れた液体によって他の商品も被害を受ける可能性があります。一般的にフィルムは摩擦への強度が低く、輸送中に他の商品と擦れ合うことで破けが発生することがあります。破損や被害をできるだけ抑えて持ち運ぶために、液体用のフィルムは頑丈さが求められることになるでしょう。使い方次第でフィルムはさらに活用することができます。それぞれの包装の違いを知り、商品に合わせて選択していくことが大切になっています。

即席めんの液体スープにも使用される包装フィルムと加工技術による安心

加工食品の一つに即席めんがありますが、最近の即席めんは本格的なスープと麺といった具合に美味しさを全面にアピールしている商品が多くなっています。スープは粉末のものもありますが、本格的なものとなるとスープも液体でカップ麺などの場合は、お湯を注ぎ入れた後に蓋を閉じてその上に液体パッケージごと載せておけば加熱されて完成したときにそれを中に入れても温度が下がらないなどのメリットを持たせているものが多くあります。包装フィルムはビニール製ですから、蓋の上に載せておくと溶けてしまって液体に成分が溶けてしまうイメージを持つ人も多いかと思われますが、これは加工技術により成分が溶けることなく安心して食すことができるようになっています。ちなみに、食品の包装フィルムはOPPやPEなどの材料でできているフィルム単体で使えるタイプがありますが、OPPフィルムは単体では袋状にすることはできないので、ヒートシール性のあるOPが使用されるようです。

著者:川戸博子

筆者プロフィール

神奈川県平塚市出身。液体用包装フィルムの製造会社で営業として勤務。その魅力を記事にまとめてネットで発信しています。